[13]
泡あるくつろぎ処
これを発見するまで、そのことについては忘れていた。忘れてはいたが、その瞬間「そうだよ。探していたのよ、これを!」とココロの中で1人倒置法を用いるほど興奮した。
店内に並べられたしっとりとしたグレートーンの食器や、シンプルながら時々鮮やかな色を見せる洋服たちに何となく惹かれて入ったが、んんん?こんなに色々なものを売っているのね、このお店は。前を通ることはあったけど、奥まで見に来たのは初めてかもしれない。そこで、私を待っていたもの。
バスタブトレーである。つまりは、お風呂の湯船にガチャン、とセッティングするテーブルのようなもの。昔の洋画なんかで、ボディソープやボディブラシなんか置いて、泡風呂あふーん的に右足だけ上がってるアレである。まあ、今ならタブレット置きにする感じ?
しかし、私はあふーん的に使いたいのではない。タブレットも置くとは思うが、メインはココロとカラダにシュワっと効く好物!水分補給は大切だ。
今まで「単に濡れても平気な板でいいのでは」などと100円ショップやホームセンターで物色していた。しかし思うものがなかなか見つからず、すっかり暑い夏の間は忘れていた。
即興奮、即決断、即購入、即帰宅、即入浴。直行!快速風呂場行きだ。
気温がじんわりと下がりだした秋。ゆっくり湯船に浸かるグッズを入手。うふふ。自分時間を楽しむ秋、はじめます。
●ラコレ[アピア/センターB1F]

金澤佑樹エッセイスト
旅エッセイスト・ライター・札幌観光大使。札幌の魅力に取りつかれ、関東から移住。北海道内をあちこち旅してエッセイを執筆している。